ひとりごと リスペクト作家

★東山魁夷のソフトフォーカス。

ボクはアナログ絵の具時代からパステルを良く使ってきたので、デジタル手法になった今でもソフトな表現が好きです。

日本画壇にあって「ソフト」というキーワードで自分の頭の中を検索すると、
一番上にヒットするのが、東山魁夷先生。ちなみに2番目は平山郁夫先生。

古典的日本画が、輪郭と画面全体及び細部までの繊細な描画であることに比較して、現代日本画は、洋画の手法も取り入れて様々な表現に発展していますね。

日本画にありがちな絢爛さに反して色数を抑え、
印象派のようにあたりの柔らかい輪郭。
写真で言えば「ソフトフォーカス」がかかった状態。

これこそが、東山作品表現の一番の特徴と思っています。

この体温のように温かく包み込むようなソフトフォーカスが、

見るものの日本画に対する垣根を取り払ってくれるので、

現代日本人老若男女に受け入れられるのですね。

シャープさインパクトさが先行するネット文化では、

このいい意味での「ねむさ」が生かされないことは、ちょっと残念。