某高校の体育館へと。
高校の体育館へ入るのは何年ぶりだろうか、
多分卒業して以来だとおもう。
県予選クラスのせいか、高校生たちの体格は思っていたほどではないが、
それでも、バレーのレベルは自分の時代よりは随分上の気がする。
不意に、試合中のレシーブミスしたボールが高く舞上がった。
さすがに天井にぶつかることはなかったが、10mくらいはあったかも。
*後で調べた事だが、FIVB公認の世界大会においては、 プレーする空間は床面から最低12.5mの高さでなければならないのだそうだ。 |
体育館の天井をしみじみ見上げる。
東北大震災で、体育館の天井の梁に捕まり、
津波から九死に一生を得た人の話を思い出した。
そんな高さまで真っ黒な冷たい海水が来たのかと思うと背筋がゾッとし、
密閉された体育館に恐怖を感じた。
その後しばらくの間、頭は試合の喧噪から離れ目は宙をさまよった。
次に現実に戻ったときには、試合はマッチポイントになっていた。
高校生たちの必死な眼差しに、つい目頭が熱くなった。
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