イラストレーターをはじめとする作家クリエイター達自身の発表の場は、仕事が製品化されて世に出るか、個展などを開くか、作品集カタログ誌等に寄稿するか、といった方法しかなかった。
それまでのクリエイター達の共通の認識として、
「あくまで作品がメインであり自分自身はではない。」
という心理があった。
作品は紹介するが、自身の顔写真や似顔絵やダミーで誤魔化し、
紙の履歴書の延長の学歴と活動履歴のみで、
自身の思想やポリシーなどは公開しない。
これもある意味ブランディングの手法の一つであるが、
これには、作品が優秀であることが最低条件となるのだが、
こういった人に限って作品の質も良くないことは珍しくないのだ。
時はパーソナルブランディングの時代である。
個人をソーシャルメディアを使って(効果の程は別として)
いくらでも宣伝できる。
しかしそのためには、最低限魅力的なコンテンツが必要。
ある程度の期間まっとうな活動をしているクリエイター達であれば、
そのコンテンツは満載の筈だ。
もちろん立場上発表できるできないケースもあろうが、
そのコンテンツを利用せず何もしないでいるのは、
クリエイター怠慢・失格の烙印を押されても仕方ない時代である。
キチンとした顔写真。
簡潔でもいいので自身の素性を示せるプロフィール。
そして、活動内容と代表作品。
これは当たり前。
単純に露出すればいいというのものでもない。
ターゲットを絞ったピンポイントな露出。
誰に読んで見てもらいたいか、そして何をしてもらいたいか。
自分がやりたい事・目指すことを明確にすることが必要となる。
前述の認識は今や全く逆にすべきなのだ。
「あくまで自分自身がメイン、作品は付属品。」
こんな千才一隅のチャンスの時代はないのだから。
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