★高松和樹展「距離感主義」おススメ!

これはいい作品と出会いました。
申しわけないけど、あいちトリエンナーレの若手作家作品より
ずっとパッションを感じました。

場所は、ギャラリーエムさん。
名古屋地区に、これほどの規模を空間を持った、
コンテンポラリーアート専門ギャラリーはないと思います。

高い天井まである大きなバナープリント作品。

おそらくは、村上隆氏が口火を切ったであろう。
デジタル手法を匠に利用し、今や日本文化の象徴ともなった
マンガやアニメのエッセンスを入れ込んだ作品が、
20代〜30代を中心にしたコンテンポラリーアート作家の世界でもうなぎ上り。
高松和樹氏も確実にその中にいる存在に感じた。

しかし、高松氏には確かな描写力・創造能力が備わっている。
デジタル手法ベースだからこそ、それが伝わってくる。

平面であればほぼ何でも表現可能であろうデジタル制作では、
作者の描写能力・創造能力が如実に露呈してしまう。
さらに、今のところは観客もシビアな目で受け取るので、
アナログ絵の具のように、味や素材の存在感で、
その非力さを誤魔化すことが出来ないのだ。

万能な武器を誰にでも扱える時代にあって、
コンテンポラリーアートの世界でも、
平面・立体・空間・映像・・というカテゴリー分けは無意味になりつつある。
何よりもパッションあるコンセプトワークと時間性が差別化の対象となる。


高松氏の過去の作品においては雑貨と色彩が溢れていたようだ。
その後どんどん情報が整理され、
今のスタイルでは色相の衣も脱ぎ去った。
もっと言えば、モノを脱ぎ去った状態も見てみたい。

ああ、またしてもしてやられたなあ。
と感じながらも、勉強させてもらった。

高松和樹氏、近い将来必ずブレイクすると思います。


高松和樹展「距離感主義」
10月10日(日)〜 11月14日(日)
月・火 休廊 11:00 〜 19:00

*高松氏のサイトもBiND製でした♪

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