空を眺めると気が滅入りますね。
自分の作品で、雨をテーマにした絵はないかなと探したら、
一点ありました。
「雨の土山」 |
以前、東海道五十三次を絵にするという展覧会イベントのために描いた作品。
東海道五十三次の宿において、「大津宿」の4つ手前に「土屋宿」があります。
伊勢の国から鈴鹿峠を超え、近江の国に入った最初の宿です。
現在の国道1号線で言うと、あのシャープの液晶工場がある亀山市を、
琵琶湖方面へ鈴鹿峠を抜けたあたりが「土山」です。
「坂は照る照る、鈴鹿は曇る。あいの土山雨が降る。」
と鈴鹿馬子唄にあるそうなのですが、
広重の絵のせいでしょうか、土山には雨のイメージが定着しています。
ボクが作品を描くために、取材で訪れた時もやっぱり曇後雨(^_^;)。
何も絵のモチーフにするようなモノがない山あい。
「あいの土山」を絵にしたくても意味が良くわからず、
すくすくと育つ稲のライトグリーンと黒ぐろとした杉山のコントラストが、
これを描きなさいと暗示していたような。
広重の描いた土山とは全く違ってしまったなあ。
まあ、いいか。
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